浄土宗
浄土宗
浄土宗は、法然上人を宗祖と仰いでいる宗旨です。
本尊
阿弥陀如来
宗祖
法然上人(ほうねんしょうにん)
(法然房源空(ほうねんぼうげんくう))
総本山
知恩院(京都市)
大本山
増上寺(港区)
金戒光明寺(京都市)
百萬遍知恩寺(京都市)
清浄華院(京都市)
善導寺(久留米市)
光明寺(鎌倉市)
善光寺大本願(長野市)
本山
蓮華寺(米原市)
浄土宗の教え
「ただ一向に念仏すべし」
わたしたちは、この命が終わったとき、極楽浄土へ往生することを願い、「南無阿弥陀仏(ナムアミダブ)」と声に出してお念仏を称えます。
法然上人は、阿弥陀仏の四十八願のうち、とくに第十八願「念仏を称える者を必ず救う」という本願に注目され、それを“本願中の王”と位置づけました。
それゆえ、他の修行に頼ることなく、ただ念仏一行を専らにすべし——すなわち「ただ一向に念仏すべし」とお示しになったのです。
念仏を称えて生きた者は、臨終のとき、阿弥陀様、観音様、勢至様をはじめとする大勢の聖衆のお迎えを受け、先に亡くなった方やご先祖さまの待つ極楽浄土に生まれ変わります。
そこは、いっさいの苦しみがなく、命にも限りのない、安らぎと喜びに満ちた世界です。そしてその浄土において、仏道修行をつづけ、必ずや悟りを開いて仏となることができるのです。
これは、いまから八五〇年以上前に法然上人が、迷いの世に生きる私たちにひらいてくださった浄土宗の教えであります。
大師号
大師号とは、徳の高い高僧に朝廷から贈られる名のことであります。
法然上人の生前の徳を讚えて、滅後480年余に朝廷より賜った大師号は、500年遠忌の行なわれた宝永8年以降、50年ごとに加謚される習わしとなり、現在までに下記のように賜っています。
円光大師 東山天皇
東漸大師 中御門天皇
慧成大師 桃園天皇
弘覚大師 光格天皇
慈教大師 孝明天皇
明照大師 明治天皇
和順大師 昭和天皇
法爾大師 明仁上皇陛下
慧光菩薩 後鳥羽天皇
華頂尊者 四条天皇
通明国師 後嵯峨天皇
天下上人無極道心者 後花園天皇
光照大士 後奈良天皇
大師号を賜ったからありがたいのではなく、それほどまでにありがたく尊い教えであるからこそ大師号を賜ったのであると受け止めることが肝要でありましょう。